男と女の恋愛心理探求男と女の恋愛心理コラム集心理学用語集

心理学用語集



  • 愛着
    愛着理論(あいちゃくりろん、Attachment theory )は、心理学における人と人との親密さを表現しようとする愛着行動についての理論から由来する概念。他の人間と親密な距離を求めようとする傾向の事で、その人間が傍にいてくれるなら安心感が得られるというものである。これはグループセラピーの中でも使われる事がある。愛着理論は、元々は動物の行動観察の中から語られるようになった。人間の行動について使われるようになったのは、ジョン・ボウルビィらの『母子関係の理論』という大部の第二次大戦後のイタリアの孤児院での孤児の罹病率、死亡率の高さについての研究報告以来の事である。 愛着理論は、人間が社会的な存在である事を前提しており、その中では安全という事が重要なキーワードとなっていて、対象関係理論と密接な関係を持っている。

  • アイデンティティ(自我同一性)
    自己同一性(じこどういつせい、セルフ・アイデンティティ(Self Identity))とは、自分は何者であり、何をなすべきかという個人の心の中に保持される概念。自我同一性(じがどういつせい)ともいう。エリク・エリクソン(E・H・Erikson、1902年- 1994年)による言葉で、青年期の発達課題を語るキーワードである。

  • アカシジア
    アカシジア(英 akathisia、acathisia 、独 Akathisie)とは、静座不能、着座不能あるいは静止不能とも呼ばれる錐体外路症状の一つで、現在では主にドパミンD2受容体拮抗作用を持つ抗精神病薬等の副作用として発現する。古くは、エコノモ脳炎の後遺症として記載された症状である。 主な症状は、座ったままでいられない、じっとしていられない、下肢のむずむず感や灼熱感等の自覚症状があり、下肢の絶え間ない動き、足踏み、姿勢の頻繁な変更、目的のはっきりしない徘徊(タシキネジア)などが特徴的である。また、不安、いらいら感、不穏感等も見られる。自覚症状の多くは、歩行や運動により軽減される。これはアカシジアの大きな特徴の一つである。 これらの症状は、夜間に増悪する傾向があり、睡眠障害を伴うことが多い。 症状の出現は薬物の投与開始または増量後数週間以内に発現するが、通常これは可逆的なものであり、投与中止や減量により消失または軽減する。 症状の改善には、抗コリン作用を有する抗パーキンソン薬(アキネトン、アーテン等)の投与が有効である。また、最近の研究では、薬剤誘発性のアカシジアにビタミンB6が有効であることが示されている。

  • アスペルガー症候群
    アスペルガー症候群(あすぺるがーしょうこうぐん、Asperger syndrome: AS)は発達障害の一種であり、一般的には「知的障害がない自閉症」とされている。精神医学において頻用されるアメリカ精神医学会の診断基準 (DSM-IV-TR) ではアスペルガー障害と呼ぶ。 対人関係の障害や、他者の気持ちの推測力、すなわち心の理論の障害が特徴とされる。特定の分野への強いこだわりや、運動機能の軽度な障害も見られる。しかし、カナータイプ(低機能)自閉症に見られるような言語障害、知的障害は比較的少ない。 1944年、オーストリアの小児科医ハンス・アスペルガーによって初めて報告されたが、第二次世界大戦のため、その論文は戦勝国側では注目されていなかった。1981年、イギリスの医師ローナ・ウィングがアスペルガーの発見を紹介することにより、1990年代になり世界中で徐々に知られるようになった。しかし、日本ではドイツ精神医学の影響が強かったことから、ローナ・ウィングの紹介以前に知られていた

  • アニマ
    アニマ(anima)は本来、ラテン語で魂を表す単語である。 カール・ユングによれば、アニマは男性の人格の無意識の女性的な側を意味し、男性が持つ全ての女性的な心理学的性質がこれにあたる。男性の有する未発達のエロス(関係の原理)でもあり、異性としての女性に投影される。フィルム・インタビューでユングはアニマ・アニムスの原形が、「ほんの僅かな意識」または無意識と呼んで、完全に無意識のものであるかどうかは明らかにしなかった。彼はインタビューで、恋に落ちた男が、女性自身よりも寧ろ自身の無意識の女性像であるアニマと結婚した事に気付き、後になって盲目な選択に後悔するのを例に出した。アニマは通常男性の母親からの集合であるが、姉妹、おば、教師の要素を持つこともある。 ユングはまた全ての女性が精神の中に類似の、男性的な属性と潜在力であるアニムス(animus)を持つと信じた。アニムスは女性の人格の無意識の男性的な側を意味する。女性の有する未発達のロゴス(裁断の原理)でもあり、異性としての男性に投影される。アニマと比べて集合的であり、男性が一つのアニマしか持たないのに対し、女性は沢山のアニムスを持つとされた。ユングはアニマ・アニムスの過程を想像力の一つの源であるとみなした。 アニマはすべての中で最も顕著な自律性の集合体である。それは男性の女性との相互作用と女性への態度を影響と同様に、夢の中に現れる像としてそれ自身が現れる。ユングはその影に対するものがapprentice-pieceで、その影にたいするものがmasterpieceであると言った。また、幼年期の母での投影に始まり、将来の性的伴侶及び続く関係に続き、グノーシス主義におけるソピアーまたは「叡智」と呼ばれる段階で結ばれる、アニマの典型的な発展における四重の理論を唱えた。ユングの理論の多くでは同様に四重構造を適応することには注意を要する。

  • アニムス
    男性の中の女性像。(アニマ Anima) 女性の中の男性像。(アニムス Animus) 男性における女らしさ、女性における男らしさである。 アニマとは本来ラテン語で〈魂〉を意味する語。スイスの精神医学者ユングが分析心理学の用語として用い,現在ではその意味で使用されることが多い。 ユングは夢分析の際に,男性の夢に特徴的な女性像が多く出現することに注目して,そのような女性像の元型が,男性たちの共通のイメージ(普遍的無意識)に存在すると仮定し,それをアニマと名づけた。 女性の場合は夢に男性像が現れ,その元型がアニムス (アニマの男性形) である。 男性も女性も外的には社会に承認されるために、いわゆる男らしいとか女らしいという仮面(ペルソナ)をつけているが,内的にはその逆のアニマ (アニムス) のはたらきによって心のバランスを保っている。 男性は大人になるにつれて、自分の中のアニマを排除しようとし、女性は反対にアニムスを排除することによって女らしくなろうとする。 しかし人間は男女共に中年期になるとアニマとアニムスの統合が進み、アニマとアニムスの両方を受け入れるようになると考えられている。   アニマ (アニムス) は共に肯定的,否定的なはたらきをもっている。しかしそれを可能な限り意識化して人格の統合をはかることが,個人の自己実現の過程であるとユングは主張している。 その過程は創造的である一方、破壊の可能性も秘めている。

  • アニミズム
    アニミズム(英:animism)は生物・無機物を問わないすべてのものの中に霊魂、もしくは霊が宿っているという考え方。19世紀後半、イギリスの人類学者、E.B.タイラーが定着させた。日本語では「汎霊説、精霊信仰」などと訳されている。 霊的存在が肉体や物体を支配するという精神観、霊魂観は、世界的にひろく宗教、習俗の中で一般に存在しているため、かつては原始的な未開社会のものであると考えられた。レヴィ・ブリュールの『未開社会の思惟』など、民族学や文化人類学の南太平洋(トロブリアン島)やアマゾンの先住民の思考を参照のこと。

  • アレキシサイミア
    アレキシサイミア(alexithymia)は、P.E.シフネオスらによって1970年代に提唱された概念で、ギリシャ語の「a:非, lexis:言葉, thymos:感情」から作られた造語である。自らの感情を自覚・認知したり表現することが不得意で、空想力・想像力に欠ける傾向のことをさす。 日本語では「失感情症」などと訳されることがあるが、感情鈍磨や無感動のように「感情の変化を失った状態」という印象をあたえる可能性がありまぎらわしい。あくまで「感情を認知することの障害」である。 心身症とアレキシサイミアの関連は有名である。心身症とは、ストレス性の潰瘍、高血圧など、心因の影響が大きい身体疾患のことである。アレキシサイミアの傾向を持つ人は自らの感情を認識することが苦手なため、身体の症状として現れてしまうという機序が想定されている。心身症以外にも、身体表現性障害、アルコール依存症、摂食障害、うつ病などの精神疾患にも、一部でアレキシサイミアが関係していると言われている。 脳科学的には、感情を認知することに関与する右半球と言語に関与する左半球の連絡の機能的障害であるとする仮説や、辺縁系と皮質の橋渡しをする帯状回などの機能低下などの仮説が提出されている。

  • 意識の流れ
    意識の流れ (いしきのながれ) は文学用語である。もともとは米国の心理学者のウィリアム・ジェイムズが1890年代に最初に用いた心理学の概念で、人間の意識は静的な部分の配列によって成り立つものではなく、動的なイメージや観念が流れるように連なったものであるとする考え方のことである。 アンリ・ベルグソンも時間と意識についての考察の中で、ジェイムズと同時期に同じような着想を得て、「持続」という概念を提唱している(ベルグソンとジェイムズの間には交流があったが、着想は互いに独自のものとされることが多い)。 これを、「人間の精神の中に絶え間なく移ろっていく主観的な思考や感覚を、特に注釈を付けることなく記述していく文学上の手法」を表す文学用語として用いたのはイギリスの女性小説家、メイ・シンクレアが最初とされる。 人間の思考を秩序立てたものではなく絶え間ない流れとして描こうとする試みは「意識の流れ」という語の成立以前からあり、最も早い例としてはローレンス・スターンの『紳士トリストラム・シャンディの生涯と意見』などがあるが、特に近現代の意識の流れを用いた小説には心理学の発達、殊にジークムント・フロイトの影響が見逃せない。 意識の流れ手法を用いた代表的なイギリスの小説家としては、ジェイムズ・ジョイス、ヴァージニア・ウルフ、キャサリン・マンスフィールド、ドロシー・リチャードソンなど。この手法を用いた作品として挙げられる例にはジョイスの『ユリシーズ』、ウルフの『灯台へ』、フォークナーの『響きと怒り』などがある。 また、内的独白や無意志的記憶という用語で表されることもある。

  • いじめ
    いじめ(苛め、虐め)とは、立場の弱い個人に対して、精神的にあるいは肉体的に苦痛を与える行為である嫌がらせが一時的もしくは継続的に行われている状況である。たとえ、苛めているつもりがなくても、抵抗する手段をもたない相手が、自分の行為によって苦痛を感じれば、それは広義のいじめとなる。 最近は物を隠す(いたずらする)、交換日記で悪口を書くなどといった「心に対するいじめ」も注目されている。シカトなどは陰湿且つ水面下で行われることから、教師や周囲が気づかないうちに深刻な事態ということになりやすい。 日本に限らず、欧米でもいじめは深刻な問題になっている。英語の表記は、bullying。いじめによると見られる自殺も、アメリカでも増大化の一途で、いじめと自殺(suicide)を組み合わせた「bullycide」(いじめ自殺)という造語も流布している。

  • 依存症
    依存症(いそんしょう、いぞんしょう)とは、精神に作用する化学物質の摂取や、ある種の快感や高揚感を伴う特定の行為を繰り返し行った結果、それらの刺激なしにはいられなくなった状態のことである。 この状態のことを「依存が形成された」と言う。依存は、物質への依存(摂食障害、薬物依存症、アルコール依存症など)、過程への依存(ギャンブル依存症、ネット依存症)、関係への依存(共依存、恋愛依存症など)がある。 依存症のことを、俗に“ギャンブル中毒”、”ネット中毒”など「中毒」と呼ぶ場合があるが、医学用語としての中毒は急性中毒のことを指し、依存症とは別のものである。

  • インテーク面接
    インテーク面接とは受理面接とも呼ばれ、クライエントに対して最初に行われる面接のことである。

  • エクスポージャー
    エクスポージャー(英:exposure)は、体験活動の新しい理論である。英語のエクスポーズ(Expose)"露出する”を語源とする理論であり、いわゆるスタディーツアーやフィールドワークなどの従来型の体験活動とは異なる、あらかじめ定められたスケジュールやカリキュラムに沿って行われるものではない非系統型の活動である。現在では広くNGO・地方自治体・大学等が実施する問題関心型かつ体験学習的な旅行を指す言葉として用いられているが、その理論的根拠をさぐると、スタディープログラム型の活動とはあきらかに異なるものであることがわかる。 その起源はカトリックの枢機卿によって考え出されたところまではわかっているが、定かではない。 現在エクスポージャー理論を踏襲した活動を実施している団体は、海外ではフィリピンのNGOマドブラックの実施するプログラムなどがあるが、日本ではNPO法人ARBA[1](The Alternative Relations Bridge)の運営するアジアエクスポージャープログラムがもっともその特徴を活かしたものである。他にはアジア太平洋資料センター[2](PARC)のエクスポージャーツアーなどがある。 前述のNGOマドブラックの「エクスポージャーの手引き」によると、エクスポージャー理論は 「見」るのではなく、現実を「見極め」る。(Not only look but see) 「聞」くだけでなく、理解し聞き分ける。(Not only hear but listen) 「知」るだけでなく、全身で現実を感じる。(Not only know but feel) とある。普段の日常で自分のまとっている他律性である殻(既成概念・知識・常識など)を脱ぎ捨て(exposure)、現実を主体的に全身で感じ取ることを元にして、それぞれの参加者みずからが主体的に判断することを重視する理論である。

  • 自我(エゴ)
    自我 (ドイツ語 das Ich, 私とも)は自己意識ともいい、批判哲学および超越論哲学において、自己を対象とする認識作用のこと。超越論哲学における原理でもある。初期フィヒテの知識学においては、自我は知的直観の自己定立作用 (Selbstsetzung) であり、哲学の原理であるとともに唯一の対象である。自然はこれに反定立される非我 (das Nicht-Ich) であって本来的な哲学の対象ではない。したがってフィヒテにおいては自然哲学の可能性は否定される。これに対し、他我 (das Anders-Ich) と呼ばれる個別的人格の可能性は、非我と異なり道徳性において承認されかつ保証され、この構想はシェリングおよびヘーゲルから様々な点で批判された。一方フィヒテ自身もこの自我概念にあきたらず、後期フィヒテにおいては自我は我々(das Wir)および絶対者 (das Absoloute) の概念へと展開される。 すなわち、後期ドイツ観念論においては、もはや自我は体系全体の中軸概念としては扱われなくなる。 シェリングはフィヒテの自我概念を摂取し、『自我について』(Vom Ich) で自我の自己定立性を、無制約性と結びつけた。自我論文においては、物(das Ding)である非我一般に対し、無制約者 (das Unbedingte) としての自我は「物(Ding)にされないもの」として対置させられる。そのような自我の特質としての無制約性が自由である。ここにおいて思惟の遂行としての哲学すなわち無制約な自我の自己知は、自由な行為 (Handlung) となり、カント以来の課題であった知と行為の一致は、ただ自我の自由においてのみ一致する。又、シェリングはフィヒテが否定した自然哲学を主題的にとりあげ、『超越論的哲学の体系』において自我の前史・自我の超越論的過去としての自然という構想を得る。さらに進んで、『我が哲学体系の叙述』では、自我すなわち主観的精神と客観的自然はその原理において同一であり、無限な精神と有限な自然とは、即自において(それ自体としては)無差別な絶対者であるといわれる。これによってシェリングの同一哲学の原理である無差別(Indifferenz)が獲得される。 このような思想において、主観的なものとして取り上げられるのはもはや自我ではなく、むしろ精神であり、また精神における主観的なものとしての知また哲学となる。後にヘーゲルは『精神の現象学』でこの絶対者概念を取り上げ、このような同一性からは有限と無限の対立そのものを導出する事が出来ないと批判した。そのようなヘーゲルの体系では、自己意識は精神の発展・教養形成の初期の段階に位置づけられ、もはや初期知識学のような哲学全体の原理としての地位から退くのである。 一方、シュティルナーはフィヒテの自我の原理をさらに唯物論的に発展させ、自我に価値を伴わない一切の概念をすべて空虚なものとした極端な個人主義を主張。国家や社会も自我に阻害するものであれば、排除するべきであるという無政府主義を主張した。

  • エディプスコンプレックス
    エディプスコンプレックス(独語:Oedipuskomplex,英語:Oedipus complex)は、ジークムント・フロイトの創始した精神分析における自我発達の中心概念である。男児の自我発達の場合、このコンプレックスが働くとする。 コンプレックスを日本語訳し、エディプス複合と呼ぶこともある。フロイト派では、男女共に用いられる用語である。

  • エレクトラコンプレックス
    エレクトラコンプレックス(独語:Elektrakomplex,英語:Electra complex)は、ジークムント・フロイトの創始した精神分析における自我発達の中心概念である。女児の自我発達の場合、このコンプレックスが働くとする。ユングによって「エレクトラコンプレックス」と命名され、それが一般化した。 コンプレックスを日本語訳し、エレクトラ複合と呼ぶこともある。
    エレクトラコンプレックスは女児が父親に対して強い独占欲的な愛情を抱き、母親に対して強い対抗意識を燃やす状態を指す。ファザーコンプレックスは父親に対して羨望的な愛情を抱く事であるが、それよりも強いものであるとされる。 エレクトラコンプレックスはエディプスコンプレックスと対になる概念であり、その主張は以下の通りである。 自我発達の途中の段階において、女児の自我は愛情を初めは母親に抱くが、3歳〜7歳頃になると女児は自分にペニスがないことを認識し、男児と比べて劣っていると感じ、ペニスがないのは母親も同じであることを知って失望するため、自分もペニスを持ちたいと願い、父親に対して愛情が起こる。同時に、その父親が受け入れている母親の存在に気づき、自己を母親に同一化させる。しかし、自我の発達が更に進展すると、女児の自我は、父親の所有において、母親は競争相手あるいは敵であるという認識を抱く。このようにして、母親と同一化した自我と、母親を敵視する自我の二つの位相が生まれ、自我は葛藤に直面する。 女児が母親に対し、自己に敵対しているのではないかという考えを持つ、というのはエディプスコンプレックスになぞらえた仮説である。しかしこのように仮説を立て、エレクトラ複合を通じて、自我が葛藤を脱するため、かつて母親に同一化していた自我の成分を無意識下に置き、「自我の理想形」すなわち「超自我」とすることで、女児の心理は発達するとされる。ただし、女児の場合は男児の様な去勢に対する不安が無く、そのため超自我の形成もあいまいになってしまうという。 超自我は、母親の規範としての像を維持し「なんじなすべし」または「なんじなすべからず」という定言命法(カント)を発する。これは道徳規範である自我理想、つまり超自我の成立とその発展を通じて、自我は、より高い道徳規範を志向するようになる。 この理論に見られる近親相姦的欲望をユングは、ギリシア悲劇の一つ『エレクトラ』(エレクトラ女王)になぞらえ、エレクトラコンプレックスと呼び始めた(『エレクトラ』は、父王を殺した母に復讐するという物語である。詳細は、オレステイアの項を見よ)。 他方、男児の自我発達の場合は「エディプスコンプレックス」が働くとする。

  • エロス
    エロスはギリシア神話に登場する恋心と性愛を司る神。ローマ神話におけるクピド(英語読みでキューピッド)に相当。 神統記等では、カオスやガイア、タルタロスと同じく、 世界の始まりから存在した原初神とされる。 のちには軍神アレスと愛の女神アプロディテの子であるとされるようになった。 絵画では背中に翼のある愛らしい少年の姿で描かれることが多く、手には弓と矢を持つ。 黄金で出来た矢に射られた者は激しい愛情にとりつかれ、鉛で出来た矢に射られた者は恋を嫌悪するようになる。 エロスはこの矢で人や神々を撃って遊んでいた。ある時、アポロンにそれを嘲られ、復讐としてアポロンを金の矢で、たまたまアポロンの前に居たダフネを鉛の矢で撃った。アポロンはダフネに対するストーカー行為に及び、ダフネは父に頼んでその身を月桂樹に変えた。 ある時、人間界では王の末娘プシュケが絶世の美女として噂になっていた。母アプロディテは美の女神としての沽券に関わるとして、この娘が子孫を残さぬよう鉛の矢で撃つようにエロスに命じた。 だがエロスはプシュケの寝顔の美しさに惑って撃ち損ない、ついには誤って金の矢で自身の足を傷つけてしまう。その時眼前に居たプシュケに恋をしてしまうが、エロスは恥じて身を隠し、だが恋心は抑えられず、魔神に化けてプシュケの両親の前に現れ、彼女を生贄として捧げるよう命じた。 晴れてプシュケと同居したエロスだが、神であることを知られては禁忌に触れるため、暗闇でしかプシュケに会おうとしなかった。姉たちに唆されたプシュケが灯りをエロスに当てると、エロスは逃げ去ってしまった。 エロスの端正な顔と美しい翼を見てプシュケも恋に陥り、人間でありながら姑アフロディテの出す難題を解くため冥界に行ったりなどして、ついにエロスと再会する。ここにエロス(性愛、肉欲)とプシュケ(精神、理性)が習合するのであった。 プシュケとの間には子供の喜び(ウォルプタス)と言う女の子がいる。

  • エンカウンターグループ
    エンカウンターグループ (encounter group) は、カール・ロジャースが開発したカウンセリングの方法。構成的エンカウンター(予め課題が用意されたもの)と非構成的エンカウンター(予め課題が用意されていないもの)に大別される。 Tグループはこの一である。 [編集] 非構成的(ベーシック)エンカウンター クライエント中心療法の理論を健常者グループに当てはめ発展させたもの。グループで感じた事を思うままに本音で話し合っていく。 ファシリテーター(グループをまとめる役)によって進行する。 ファシリテーター役はよく訓練された専門家でなければならない。 集団心理療法のひとつとして扱われるが、参加者によってはエンカウンターに参加した経験そのものがトラウマになってしまう場合もある。 [編集] 構成的(グループ)エンカウンター 國分康孝が開発した。 リーダー(ファシリテーターに当たる)から与えられた課題をグループで行う「エクササイズ」とエクササイズ後にグループ内でそれぞれ感じたこと、考えたことを互いに言い合う「シェアリング」で構成される。 教育活動として行われることも多い。 たいていの場合、エクササイズに入る前に自己紹介を兼ねたゲームなどが行われる。グループのメンバー間の緊張をほぐし、その後のエクササイズを円滑に進めるためである。

  • オペラント条件づけ
    オペラント条件づけ(おぺらんとじょうけんづけ)とは、学習の一種である。道具的条件づけ、スキナー型条件づけまたはオペラント学習づけとも呼ばれる。ソーンダイクによる試行錯誤学習の研究をもとにバラス・スキナーによって定式化された。
    オペラント条件付けとは、オペラント行動が自発された直後の環境の変化に応じて、その後の自発頻度が変化する学習の一種をいう。 オペラント行動とは、その行動が生じた直後の環境の変化(刺激の出現もしくは消失)に応じて、その後にその行動が生じる頻度が変化する行動をいう。レスポンデント行動とは異なり、オペラント行動には通常それを“誘発する”生得的な刺激(無条件誘発刺激)は存在しない。オペラント行動は個体が“自発する”行動である。

  • 概日リズム睡眠障害
    概日リズム睡眠障害(がいじつリズムすいみんしょうがい)とは、概日リズムの障害に基づくと考えられる睡眠障害の一群である。概日リズム睡眠障害を持つ人は出勤、登校、その他の社会生活において要求される通常の時間に寝起きすることができない。もし自らの体内時計の要求する時間に寝起きすることが許されるのならば、彼らは通常十分な睡眠をとることができる。その他の睡眠障害を併せ持っていない限り睡眠の質も通常である。 人は、概日リズムとして知られる約24時間周期の体内時計を持っており、これに従って一日の生活を送る。体内時計の影響により、眠気は時間経過と共に増加の一途をたどる訳ではない。人の睡眠に対する要求と熟睡する能力は、「十分な睡眠から目覚めた後からの経過時間」と「内在的な概日リズム」の両方に影響される。このように、体は一日の違う時間帯に睡眠と覚醒に適した状態になる。

  • 解離性同一性障害(旧多重人格性障害)
    解離性同一性障害(かいりせいどういつせいしょうがい)は、(特に幼児期に)性的虐待などの強い心的外傷から逃れようとした結果、解離により個人の同一性が損なわれる疾患。略称はDID (Dissociative Identity Disorder)。尚、私達が日常使う 多重人格は必ずしもこの疾患を指しているとは限らない。またかつてはこの疾患を指して多重人格障害(略称MPD, Multiple Personality Disorder)という疾患名が主に使われていたが、これはDSM-IIIにおける旧称、またはICD-10における呼称である。

  • 過労死
    過労死(かろうし、death from overwork)とは、周囲からの暗黙の強制のもとで長時間残業や休日なしの勤務を強いられる結果、精神的・肉体的負担で、働き盛りのビジネスマンが突然死することである(最近は若者も多くなっている)。日本以外の国ではこれに値する語句がなく「Karoshi」として英語の辞書や他言語の辞書にも掲載されている。これらのことにより、過労死が日本人のライフスタイルを象徴する言葉として世界に広く認知されるようになり、いまや国際語である。

  • 境界性人格障害
    境界性人格障害(きょうかいせいじんかくしょうがい、Borderline Personality Disorder略してBPD)は、不安定な自己-他者のイメージ、感情・思考の制御の障害、衝動的な自己破壊行為などによって特徴付けられる、思春期あるいは成人早期より生じる精神障害である なお、DSM-IV-TR日本語版2003年8月新訂版から邦訳が「境界性人格障害」から「境界性パーソナリティ障害」と修正されたが、現在でも「境界性人格障害」と呼ばれることが多い。
    近年患者数が増加しているともいわれ、医療費への影響や自己破壊的な行動による生産性の低下などから経済へ与える影響も大きい。主に精神力動的精神医学からの研究がなされているが、生物学的な研究は未だ少ない。治療法は精神療法を主体とし、薬物療法を併用することが多い。ICD-10では情緒不安定性人格障害,境界型と呼ばれている。 この言葉は神経症の症状と精神病(特に統合失調症)の症状の境界の症状という意味であった。しかし近年ではうつ病などの気分障害(感情障害)との関連も疑われている。しかし、Koenigsbergらが1999年に発表した論文によると、他の人格障害に比べると境界性人格障害と気分障害(感情障害)の関連は特別なものではないとされている。 疫学調査では、人口の1〜2%程度に存在すると言われている。気分障害(感情障害)や物質関連障害などを合併することも多い。また抱えている不安感を解決させるために、自我の内部で自己の評価を上げることもあるため、自己愛性人格障害とセットで扱われる事も多い。また、対人関係の不安定さを回避しようと、引きこもりのような状態になることもあるため、回避性人格障害(不安性人格障害)と診断されてしまうことも多い。経過の途中で自殺に至る例も珍しくない。

  • 既視感(デジャヴ)
    既視感(きしかん)とは、実際は一度も体験したことがないのに、すでにどこかで体験したことのように感じることである。「デジャヴ」、「デジャブ」、「デジャヴュ」
    一般的な既視感は、その体験を「よく知っている」という感覚だけでなく、「確かに見た覚えがあるが、いつ、どこでのことか思い出せない」というような違和感を伴う場合が多い。 「過去の体験」は夢に属するものであると考えられるが、多くの場合、既視感は「過去に実際に体験した」という確固たる感覚があり、夢や単なる物忘れとは異なる。 過去に同じ体験を夢で見たという記憶そのものを、体験と同時に作り上げる例も多く、その場合も確固たる感覚として夢を見たと感じるため、たびたび予知夢と混同される事もあるが、実際にはそうした夢すら見ていない場合が多く、別の内容である場合も多い。 既視感は統合失調症の発病の初期や、側頭葉癲癇の症状として多く現れることがあるが、健全な人に多発することも稀ではなく、一般的な感覚である。また、一般大学生の72%が経験しているという調査結果もある。[1] 過去の文学作品においても言及が見られ、近年現れ始めた現象ではないことを示している。しかし、実験で既視感を再現することは非常に困難であるため、実験を通しての研究法は確立していない。 また、記憶喪失や夢などのギミックと組み合わせて物語の伏線として利用されることもある。

  • クッシング症候群
    クッシング症候群(Cushing症候群、くっしんぐしょうこうぐん)は、慢性の糖質コルチコイド過剰による症候群。尚、下垂体腺腫が原因で起こるクッシング症候群を特別にクッシング病(Cushing病)と呼ぶ。

  • ハロー効果
     ハロー効果(-こうか、Halo effect)とは、心理的効果の一つ。ある対象を評価をする時に、顕著な特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められる現象の事。認知バイアスの一種である。一般にポジティブな方向への歪みを指す事が多いが、ネガティブな方向へのハロー効果も存在する。ハローとは、「後光が差す」と言う時の後光、聖像の光背や光輪の事で、別名、後光効果、光背効果とも呼ばれる。 例として、ある人が難関大学卒であった場合、その人が学力においてだけでなく、人格的にも優れてると思い込んでしまうケースが挙げられる。また、有名人やタレントを通じたCMや広告がその商品やサービスを実際に使ったりみたりした事がないにも関わらず、良いイメージを与える。それによって購入意欲を刺激したり、購入したりする。 経験則として古くから気づかれていた現象であるが、実証的な研究は心理学者ソーンダイクによるものが嚆矢である。

  • 自己愛性人格障害
    自己愛性人格障害(じこあいせいじんかくしょうがい、Narcissistic Personality Disorder)とは、ありのままの自分を愛せず、自分は優越的で素晴らしく特別で偉大な存在でなければならないと思い込む人格障害であるとされるが、過度に歪んだルールである内的規範が弱いケースであるため、精神病的に扱われる事もある。境界性人格障害とセットにして扱われる事もあるが、自己愛性人格障害の方が内的規範は比較的高いとされる。また、境界性人格障害の回復期には、一過性の自己愛性人格障害を経るケースが多いという報告もあり、より安定した状態であるとも考えられる。これとは逆に、自己愛型防衛に失敗した自己愛性人格障害の患者が、境界性人格障害様の状態を呈した例も報告されている。自己愛性人格障害はどちらかと言うと男性に多いとされる。WHOのICD-10では正式な精神障害としては採用されていない。 境界性人格障害でも原因として日本では過保護、アメリカでは虐待が多いという指摘があるが、自己愛性人格障害に関しても似たような言説がある。しかし、果たして本当にそうなのかは専門家の間ではコンセンサスが取れていない。過保護が虐待の可能性もあるという指摘もある上、境界性人格障害でも脳の脆弱性が問題となっているようにそうした生理学的要因も考えられる。

  • 確証バイアス 
    確証バイアス(かくしょうバイアス)とは社会心理学における用語で、個人の先入観に基づいて他者を観察し、自分に都合のいい情報だけを集めて、それにより自己の先入観を補強するという現象である。 例えばグループに一人だけAという女性がいた場合(他は全員男性)、Aが様々な行動を示していたにもかかわらず、自分(男性)が持つ女性への固定観念に合致する行動だけを特別に認識して、「やはり女性は○○である」という結論を導くといった行為を指す。

  • 集合的無意識
    集合的無意識 (しゅうごうてきむいしき、ドイツ語:Kollektives Unbewusstes) は、カール・グスタフ・ユングが提唱した分析心理学における中心概念であり、人間の無意識の深層に存在する、個人の経験を越えた先天的な構造領域である。個人的無意識の対語としてあり、ユングはジークムント・フロイトの精神分析の理論では説明の付かない深層心理の力動を説明するため、この無意識領域を提唱した。
    言語連想試験の研究によってコンプレックスの概念を見出したユングは、個人のコンプレックスより更に深い無意識の領域に、個人を越えた、集団や民族、人類の心に普遍的に存在すると考えられる先天的な元型の作用力動を見出した。 元型の作用と、その結果として個人の夢や空想に現れるある種の典型的なイメージは、様々な時代や民族の神話にも共通して存在し、この為、元型や、元型が存在すると仮定される領域は、民族や人類に共通する古態的(アルカイク)な無意識と考えられ、この故に、ユングはこの無意識領域を「集合的無意識」と名づけた。 人間の行動や思考・判断は、自我と外的世界との相互作用で決まって来る面があるが、他方、集合的無意識に存在するとされる諸元型の力動作用にも影響される面がある。






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