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好きになる好きにさせる心理学

友人の決定要因のひとつに、距離の要因があります。知らない人同士が知り合いになるのは、距離的に近くにいることが非情に重要な要因なのです。すぐ近くにいれば、いつも顔を合わせていますし、何の気なしに言葉を交わすことも多く、親しさも増すのです。 私達はこのような環境的要因が好き嫌いに影響することにあまり注意を払っていません。 しかし、今、距離といった物理的環境が、いかに友達を作るといった人間関係に影響するかがわかってもらえたと思います。思わぬことが好き嫌いを決定しているのです。  近接の効果>>


家が近くでも、玄関の方向が違っていると、顔を合わせる機械は半減します。実際、玄関が外側道路に面した家の住人は、他の人たちよりも友人が少なかったのです。 ポストの近くの住人は友人が多いという結果が出ています。ポストに手紙を入れに行くと、結果的にその近くの人に顔を合わせる、顔を合わせると、挨拶する、挨拶が重なると友人になる、ということのようです。つまり、友人形成における物理的距離の近さというのは、単なる距離ではなく、日常生活をしていて偶然、会う機会の多さを示しているようです。     遠距離の影響>>


恋人が生まれるには、所属している職場や学校の男女の人数比も大きな要因となります。小さな女の子に「将来の夢は?」と聞くと大抵幼稚園の先生や保育園の先生といった答えが返ってくるでしょう。女子学生にとっても、可愛い子供の世話をする仕事は魅力的なようで、子供の数が減り、幼稚園が倒産している、といった現状でも保母志望の学生が多いのです。そんな中で、念願かなって保母になった人は幸せといえるでしょう。  しかし、就職して2、3年すると突然、保母という職業の落とし穴に気づきます。   人数比の効果>>


「私東京女子大学に受かったの。で、考えたの、勉強するなら東女、結婚相手を探すなら慶応。そしてね、慶応を選んだの。やっぱり将来の安定が大事だから」   慶応に入学したばかりの女子学生がはっきりとこういったのです。慶応大学の先生方がこれを聞いたらどんな顔をするのか、想像しながら聞いていました。この頭のよい女子学生は、恋人や結婚相手を得る重要なカギは、職場や学校など、日常的に生活している場所の人数比である、ということをはっきりと意識しているようです。このように結婚志向   職場の男女比の影響>>


 友人は距離で決まる、恋人は人数比により決まる、など、ここまで人間関係を決定する物理的環境を強調してきました。この点「そんな!」と不満に思った人もいると思います。人と人の関係を心ではなく”距離だ””環境だ”というのは人の心を軽視している、けしからん、とお叱りを受けるかもしれません。しかし、このような人が気づいてない点に焦点をあて、本当の原因を明らかにするのが、心理学者の1つの役割です。 たとえば、友人ができないで悩んでいる人がいます。恋人がいない若者   帰属錯誤の影響>>


近くにいれば好意が生まれる。接近することがポイントだ。と前の項で説明してきました。では、近くにいればいつでも好意をもたれるのでしょうか。  最近、部屋の床を板張りにするのが流行っています。以前はじゅうたんやカーペットが中心で、それが高級なイメージを与えていました。ところが、じゅうたんは家ダニの巣となり、ゼンソクの原因であるおされ、今では敬遠され気味です。それに代わって板張りが人気を集めてきました。木はナチュラルな感じを与え、自然志向の人たちに歓迎され、衛生面でもプラス   近接のマイナス効果>>


プライバシーの侵害に対する嫌悪感  現代では、若者も自分の空間について大変に敏感です。自分と他者との境界をはっきりとさせています。このようなテリトリー意識が明確だと、二人部屋の共同生活を楽しむことはなかなかできません。二人でひとつの部屋を使用するわけですから、自分だけの空間はないのです。独占的空間がないと安心できない人にとっては、共有では落ち着かないのです。不満が溜まってしまいます。そこで、たいてい、一つの部屋を二つの空間に分け、一応の境界線    プライバシーの重要性>>


このパーソナルスペースは、身体同様、人から犯されたくない、自分の固有の空間と考えられています。この空間はパーソナルスペースと呼ばれ、人により多少、差はありますが、自分の身体を中心に半径1、2メートルの領域です。1メートルと2メートルではだいぶ違いますが、これは人により差があります。一般に外交的な人は半径が小さく内向的な人は半径が大きいとされています。相手の対人距離にあわせ、内向性の人と付き合うときは、多少離れ気味に、外向性の人と話すときは、思い切って近づい   パーソナルスペース>>


観光旅行や山登りなどをすると、同じような日程で旅行する人がいて、観光スポットや休憩所で何回となく出会います。周囲の人が知らない人ばかりのところで、同じ顔の人に3、4回顔を会わせただけで、始めてあった旅行者と違い、親しみを感じるから不思議です。そんなことがきっかけで、一人旅が二人連れになり、友達になったり、恋人になったりすることも多いことです。このように、単に何度か顔を会わせただけで、相手の人に親しみを感じ、好意を持つようになることを、対人心理学では、単なる接触の効果   偶然の接触>>


相互作用を繰り返すと二人はどのような感情を持つようになるのでしょうか。社会学者のホマンズは、とにかく、相互作用をすればするほど、つまり付き合えば付き合うほど、お互いに好意をもつようになる、といっています。しかし、日頃一緒の職場に気に入らない人がいたり、同じクラブに嫌な人がいることを考えると、この話しはどうも楽観的すぎるという人が多いと思います。私もそう思いますが、ホマンズは基本的には、相互作用は好意を生み出す、というのですその理由は人と付き合うことは人にとって楽しいこと報酬 相互作用効果>>


恋人を決めたら引越しをしよう  現在の在宅事情を反映してか、学生達の間でも、住宅の話題が多いようです。今は、ワンルームマンション型が人気で、昔の三畳とか四畳半のアパートは、安くても借り手がいないといった様子ですその費用を出すのは田舎の親ですから親は大変です特に女子学生の場合親の心配が大きくその分無理しても、よい部屋に住まわせようとしているようです先日クラスの女子学生が住所が変わったので、と新しい住所を知らせにきました。学校の近くからかなり遠いところに引っ越したのです   接近の効果>>


強制デートという心理学の実験があります。強制といっても、強制収容等の実験よりは、いくぶ楽しげな感じがします。実験者は、若い学生男女が集まった部屋で、次のように説明します。 「私達は恋愛の発展過程について研究しています。今度の実験では、皆さんにこちらで決めたデートの相手と5週間(あるいは一週間)つきあってもらおうと思います。その間は他の人とのデートは許されません。参加していただけるでしょうか」 ”強制”にもかかわらず学生達は興味を持ち、全員が、参加に同意しました   単位形成の効果>>


彼好みのタイプじゃなくても大丈夫 学生達に理想のタイプを聞くと色々な答えが返ってきます。男子学生の答えをみますと、その中には「髪の長い子」「目のぱっちりした女の子」「スタイルのいい娘」など、身体的特徴がかなり多くでてきます。一方女子学生の答えは、以前は、「優しい人」「男らしい人」など抽象的な表現が多く、身体的な特徴や具体的な要求は抑えられていました。しかし、最近では、むしろ女子学生の方が、はっきりと身体的、物質的な特徴を恋人の条件として表現します。身長   恋人形成の諸要因>>


告白されると好きになる 「本当は他に好きな人がいたんですけど彼から好きだと告白されたので…」 「いつも誘いを断ってばかりいましたので、一度くらいつきあわないと悪いと思ってつきあったのですが、それをきっかけに好きになってしまいました」 と恋人になったきっかけを説明されるときによく聞きますねこのような話を聞くと、女性は恋愛のプロポーズにおいては受けてであり、自分の方から言い出しにくい。男性が主導する形になることが多いと思われがちです。実際には女性の方が積極的にプロポーズするケース   好意の互恵性>>


なぜ自分を好きな人が好きか なぜ人は自分が好きな人にも増して自分を好きな人を好きになるのでしょうか。それは、人は、誰か他の人から好かれたいという気持ちが非情に強いからです。「あの人あなたのことが好きらしいよ」といったことを友人から聞かされて、いやな気持ちがする人はいないでしょう。表面上は、軽くうけながしていても、内心では喜びがわき上がってくるのを覚えるでしょう。その人のことが好きであるかどうかが、その時点では関係ありません。自分が好かれていることが嬉しいのです。   好意の互恵性の理由>>


怖い上司の胸の内  好意を示せば、本当に相手の人は好きになってくれますか。好意の互恵性について説明したあと、質問されました。いかにも真面目そうな学生が真剣な目でいいますので、私は質問というより、問い詰められてる感じで、ちょっと返答に困ってしまいました。たぶん最近好きになった女の子、それもまだ片思いの人でもいるのでしょうか。  確かに、好意には互恵性がありますが、好き嫌いはそれだけで決まるわけではありません。特に恋愛においていろんな制限が入ってきます。恋愛や結婚  職場の好意互恵性>>


上司からの好意は効果絶大  上の人からの一言、つまり好意の呈示は、下の人に対して、このような強烈な効果があるのです。一方的に憧れや好意をもっていることがありますが、そのあこがれの人から、好意を示されると、その人に対する好意は倍増し、それまでと違って非常に確かなものに感じられます。ここにも好意の互恵性の効果がはっきりとみられます。  部下をもっている管理職の人は、このことに注意して欲しいと思います。上司の一言が、部下を活かしもし、殺しもするわけです。そして、たぶん   部下への好意>>


自己開示することで好意を深める  対人関係は相互、交換的であるとされています。相手の人に友好的行動をすれば、友好的行動が返ってくる、という関係で、前の項で書いたようにこれを互恵性といいます。ところで自分のことについて、「私の母はね」とか「私の趣味はね」など相手の人に話しをするのは、相手の人を信頼していることを示すことになり、好意を示す行動、友好的行動の代表的行動といえます。このように自分のことを話すことを自己開示といいます。この自己開示は互恵性の原理   自己開示と好意>>


あなたを嫌いな人を好きになれますか あなたを嫌いな人を好きになれますか、と聞かれたらどう答えますか。大抵の人は、「それはちょっとー…」と言葉をにごすに違いありません。よほどできた人でも、嫌われているのがわかっている場合、その相手の人に好意をもつことはできないでしょう。また、「どうも、あの人、私のことを好きでないようだね」というときは、その人は決して相手の人を好きではありません。これは好意の互恵性の逆で、嫌悪の応報性を示しています。好意の互恵性についての説明 嫌悪の相互性とブーメラン効果>>


第一段目は、まず生命の維持のための生理的欲求の段階です。おぼれかかったとき、名誉も何もないでしょう。おぼれたときはまさにワラでも何でもつかみ、大声で叫び、助けを求めます。これは呼吸欲求、空気、酸素への欲求です。そして、のどのかわきによる水分への飲水欲求、空腹感による食物欲求と続きます。この第一段目をのぼると、第二段目は、安全欲求の段階となります。第一段目では、ほっといては生命の維持ができないのだから身の安全など考えず、たとえ、危険でも、   マズローの欲求五段階説>>


聞き上手の方が重要?  話し上手になるのは、そう簡単ではありません。話しが上手であれば、それだけで十分に食べていける世の中です。最近では、落語家、俳優、ニュースキャスターなど話し上手の仕事が花ざかりです。ただし話し上手になるためにはかなり訓練をし、また、才能も必要といえるでしょう。しかし、話し上手はいいことだけではありません。  まず第一に話し上手は人に好かれもしますが嫌われもします話し上手のタレントタモリさんまたけしらは好きなタレントのベスト3であると同時に、嫌い 話し手の自尊欲求>>


聞き上手が話をリードする 聞き上手というと、相手の話を聞いているだけで、自己主張をしないのであまりいい印象を受けないかもしれませんが、しかし、聞き役がいつも受身的で、主体性をもっていないか、というと、そうでもありません。会話における聞き手は一見、受身のようですが、思いのほか会話をリードしているのです。もちろん話しをしている方は、自分がしゃべっているから、事態をリードしていると思っています。ですが、実は話し手は聞き手の反応を見ながら話しをしているのです。つまり、聞き手の反応によって聞き手の反応度>>


やっぱりほめた方が伸びる  ロジャースら、人間性の心理学を唱えている心理学者たちは、人は自らの成長欲求に基づき、自己実現していくときに、最も人間らしく生きることができる、としています。そして、そのような自己実現欲求はだれもが本来的にもっているので、条件さえ整えば、自己成長していくことができる、としています。その条件として最も基本的なことは自己肯定感です。つまり、自分自身に対する自信、あるいはもっと広く、欠点を含めて自分を受け入れていることです   自己肯定感の充足>>


謙遜に同調はダメ  人は自分の欠点や短所について、自分ではかなりわかっていてます。だから、ときどき自嘲的に自分の欠点を口に出したりします。しかし、だからといって、その欠点をハッキリと指摘されると、あまりいい感情をもちません。さらに、その欠点が、当人が最もきにしている点だったりすると、不快感が沸いてきて、言った人に対して嫌悪感をもちかねません。自嘲的言葉に対しては、不要な同調は禁物です。なぜ謙遜に同調好き嫌いのバランス理論  私達の好き嫌いには   自己評価のバランス理論>>


ゴマスリの効果 人をほめると好かれる、同意すれば好意をもたれると前の項で説明しましたが、この話しには反論も多いと思います。なにしろ、ゴマスリや八方美人など、人をむやみにほめる人は評判が良くないという話しがある。しかし、この評判の悪いのは、ほめられた本人からではないことを理解することが重要です。第三者や同僚に評判がよくないだけなのです。第三者には評判が悪くても当事者はとても良い気持ちです。ゴマスリだけで出世する人もいるぐらいですから。ただし、ほめてばかりいる人、口あたり   称賛の効果>>


人をほめることは、簡単そうですが、意外とむずかしいのです。というのは、ほめるというのは相手を評価することですから、相手に優越感を与え自分が相対的にひき下がることになるからです。このことは特に、男性にはきついのです。男性は同性の人間関係を優劣関係でとらえる傾向が強く、相手より常に優位でいたいとする心理傾向を強くもっています。だから、相手をほめたり、評価しようとすると、自分がへり下ったように感じ、相対的に劣等感を感じるのです。この心理がほめることを難しくし、ストップを   優越感の強度>>


ワイナーという心理学者は、人が成功や失敗をしたとき、その原因をどこにあると考えるかにより、そのとき感じる感情やその後の対応が異なるとし、その法則を作成しています。これを原因帰属の理論と呼んでいます。そのなかで、ワイナーは失敗の原因を自分の能力に帰属する、つまり、この失敗の原因は自分の能力不足によるものだと考えると、生来の能力不足はいかんともしがたいので、あきらめや失望の感情をもち、その原因を努力不足にした場合は、今度はがんばって成功してやろうという意欲が   親しい人の評価性>>


人は心理的報酬を受けたい  人間関係のやりとりやつきあいは、心理的報酬を最大にするために行なわれるという理論があります。これを社会的交換理論といっています。ビジネスマンが金銭的利益を最大にするように商品や物品を交換自分の心理的利益(報酬)を最大にするように対人的交換つまり相互作用をする、というのです。ですから、ここでは一種の市場原理が働き、それにより交換が促進されたり、止められたりするというのです。そして、対人好悪の感情から考えますと、自分に心理的報酬を   面子と心理的報酬>>


愛とお金と名声と…  人間社会は交換的に成り立っています。人はこちらの交換欲求に応じてくれる人とつきあうようにできています。交換に応じてくれない人とはつきあいをやめるでしょう。またよりよい交換をしてくれる人を選び、つまり、交換により、より心理的報酬を与えてくれる人に近づき、その人により好意を持つようになると考えられます。では、人はどのような物や事を、心理的報酬として交換しているのでしょうか、心理学者の分類によると、心理的報酬として次の六種類があげられています   心理的報酬の6種類>>


上司は嫌われるもの  アフターファイブの酒場などでは上司の評判はたいていよくないのです。上司の悪口ほどおいしい酒の肴はない、なにはなくても上司の悪口、といったところがあるのですが、中間管理職の課長クラスは上下の板ばさみです。しかし、課長は課長なりに、何とか自分の課をまとめよう、そのために課長からは好かれようと努力しているのです。しかし、その努力にもかかわらず、概して中間管理職の上司は酒場で聞くように評判はあまりよくありません。これは立場上、つまり組織上、仕方  服従嫌悪の傾向>>


人は非難され屈辱を受けるのが嫌い  実は私達は、ミスを犯したり失敗したりする、そのこと事態もいやですが、それ以上に、その失敗について人から非難され、屈辱を受けることがいやなのです。人は正当な理由であっても、人から叱責されると、その自己評価が崩されるのです。プライドや自尊心を傷つけられるのです。また、上司から叱責され、非難されるときの人間関係は、指示や命令とは段違いに優劣関係が明白にされます。ミスし、叱責される部下にとってみると、上司は優越した全能の支配者  叱責は嫌悪の原因>>


信用関係は貯金と同じ  心理学では絶対的な信頼をもっている場合をイデオシンクラシークレジットといいます。この信用は、それまでの人間関係によって蓄えられ、つちかわれるものです。長い好意的なつきあいの結果、たとえその人が自分を批判したとしても、その批判は、自分を否定する批判ではなく、自分をよくするための、自分のことを思っての批判であり、指摘であると受け手が思うような信頼関係が二人の間にあるときです。イデオシンクラシークレジットの考え方は、このような信用関係を貯金と同じように  全幅の信頼性>>


日本人の性格の特徴  日本では、アメリカとは違い自分の意見をはっきりとぶつけたりすると大体は、うまくいかず、人間関係はそこでなくなってしまうか、対立関係になってしますことが多いでしょう。日本人はいったん嫌いになった人を、前の関係を全部、水に流して初めから好意的関係を結びなおすということが難しい性格なようです。日本人は純粋さを好むので、好きなら最初から好意がもて、ずーっと好きだし、いったん嫌いになったら、どんなことがあっても元に戻ろうとしない傾向があります。日本人は  イデオシンクラシークレジット>>


教えたい男と教わりたい女  女性が習い事を好むのはこの恭順欲求の高さによると考えられています。習い事が、お茶やお花から、テニスやゴルフに変わっても、尊敬するコーチから、教えられたいという欲求と、その欲求の充足から来る満足感に変わりはありません。それゆえに、テニススクールは女性の姿でいっぱいなのです。  このときコーチを見るとほとんど男性です。男性は支配欲求や指導欲求が強いので、コーチの約の方が適しているのです。もちろん、テニススクール    欲求の相互補完関係>>


邪魔する人は好きになれない  人は自分に報酬をもたらすような人に好意をもち、自分に損害を与えようとするような人を嫌悪するのです。人と人とのつきあいは、いつも好き嫌いの感情を直接的にやりとりしているわけではありません。たとえば、恋人などのような場合は、特別の関係で、会話や行為は直接的な愛情のやりとりといえるでしょう。しかし、このような場合は例外です。通常の関係は、協力したり競ったり、対立したりしながら話しが進み活動しています。自分の方から相手   社会的報酬性と好悪関係>>


ファン同士だと恋人になりやすい 心理学では自分と同じ態度を持っている人に対して好意を感じるとしています。態度の類似性が好意を生むというのです。このときの態度というのは、態度が悪いという行儀を表す態度という意味ではなく、自分の態度をはっきりしなさい、というときに用いる社会的事象に対する自分の好みや方向性をいいます。政党に対する態度、社会に対する態度、外国に対する態度などがあげられますが、プロ野球球団に対する態度もその一つです。なぜ相手の人が自分と同じ態度 態度の類似性と好意の関係>>


好意は行為で計れる  「いやー彼女、僕がカーリーヘアが好きだといったら、次の日、突然カーリーヘアにしてきたんで驚いちゃいましたよ、僕のこと思っていてくれるんだなーと思い、ますます好きになっちゃいました。」彼女ができたての男子が喜びを隠さず、はしゃいでいました。  男女の付き合いは、相手が自分のことをどう思っているか、本当に好きなのかどうか不安ですし、それを知りたくてたまりません。特に、つきあって間もない頃は、単なる友達として、あるいは暇にまかせてつきあって  好意的行動のバランス理論>>


趣味が同じというだけですぐに好意的になれる  趣味には、切手集めや絵を描くこと、コンピュータプログラムを書くことなど一人でできることもありますが、多くの場合、相手や仲間を必要とします。一人では将棋はできません。新聞の将棋のページを見ているだけではつまらないのです。やはり、相手と対局しないとおもしろくないのです。そんなとき、同じ趣味の人がいると、この欲求を十分に満たしてくれます。私達はこのように、自分の欲求を充足してくれる人に好意を感じます同趣味の人は相手も喜んで   趣味類似性と好意>>


自分に似た人が好き  心理学者は実験が好きです。それは、できるだけ純粋な形で実験し、心理を解明しようとしているからです。人は態度が似ている人を好きになるという心理も、極めて純粋な形で実験され、証明されています。ここではそのような実験の一つを紹介します。  まず実験の被験者になる人たちに、支持政党や宗教など20項目の社会的態度についての調査を行い、事前に各自の態度を知っています。たとえば、支持政党についての項目は次のようです。学生   態度類似性と好意の実験>>


親しくなってから相手を知るのが日本人  「知らぬが仏」といわけではないでしょうが、はっきりさせる必要がないことには、わざわざ触れることなどせず、互いに知らないままで、つきあうというのが日本的のようです。このようにみていくと、態度の類似性と好意の関係に疑問が生じるでしょう。信念や重要な問題に対する態度が一致している人に好意をもつようになる、といった社会心理学の理論が日本では適用できそうにないからです。日本ではむしろ、親しくなってから相手の態度や信念を知る   態度の相違と嫌悪関係>>


クラブ・サークルで彼氏彼女ができやすい理由  まず単なる接触による効果があげられます。授業には出席していなくても部屋には必ず顔を出すという、学部所属ではなく、同好会所属といった方がいいような学生はたくさんいます。同好会には、同好会の活動があり、部員相互の相互作用があります。そこに相互作用効果があらわれます。  さらに、同好会には、趣味やスポーツの同好会が多いのですが、同好という言葉が意味しているように同じ趣味だから、最初から類似性の効果   集団の成員性と好意>>


外集団は敵、内集団は味方、の本能  サバンナの大平原で狩猟をし、原始部族生活を送っていた頃、知らない集団は敵だし、危険です。その時代は、頼りになり心が許せるのは身内の部族集団だけだったでしょう。何百年という部族生活は、人間に未知の集団は危険、知らない人は危険という本能的ともいうべき回避傾向を見に付けさせたといえます。  たしかにこのブレーキをかけたために助かることもありますが、現代の社会では、むしろこのブレーキが新しい人間関係展開の妨げになってしまっている  サークルの内集団性>>


どこにでもインフォーマルな人間関係はある  職場のサークルも仕事を離れたつきあいになり、インフォーマルなつきあいといえます。しかも、仕事以外にサークル活動の目的もありますから、話題に困ることはありません。また、その目的が自分の趣味ですので、それ自体が楽しいし、一緒にいる人が共通の趣味という同一性をもっているので、楽しさは倍増し、そこにいる人たちには好意をもつようになるのです。だから、5時までは作法どおり接客や事務していたが、アフターファイブになると、みんな冗談をいい、笑い転げるようなことが生じるのです。もちろん、親しみや好意はこのようなときに感じるとじるといえましょう。  会社のような役所 インフォーマルな人間関係>>


好意のある男性、女性がいた場合は同じグループになろう  人の好意を形成する要因として、この内集団ひいき性を考えた場合、二人が内集団関係にあると意識したとき、二人は親しくなりやすく、好意をもちやすいということができます。同一集団に所属しているという安心感に加え、内集団ひいき性が内集団員である二人に働くわけで、互いに相手をよりよく思い、好意を感じることになるといえるでしょう。同集団に所属しているということを強く意識することが、好意を引き起こすベース   内集団へのひいき性>>


郷里が同じだとすぐにうちとけられる  信念や態度とは対照的に、生まれ育った土地が同じかどうかは実に明確に疑う余地のないものです。それに信念や態度は変わることがあるかも知れませんが、郷里は変わりません。その意味で同一性の安心感は態度の比じゃないでしょう。この安心感、安定感こそ心の底から好意を生じるベースといえましょう。  ただ最近は、東京育ちの人が増えてきました。だから東京で同郷だと言ってもあまり効果がなくなって同郷意識と同じ意識に同窓意識  同郷意識のユニットフォーメーション>>


運動後は生理的に興奮しやすい  実験室の実験でもこのことが確かめられています。この実験では、被験者はまずきむずかしそうな人に会い、いらいらさせられます。次に、激しい体操をするようにいわれ、その後再び、例のきむずかしい人に会い、いらだちを感じるような場面にでくわすのです。 実験は単純で体操後のいらだちを比較してみたのです。すると、体操した後の方がいらだちが大きく、強い怒りを感じ、攻撃行動をしたくなったと感じていました。すると、体操した後の方がいらだちが大きく、強い怒りを感じ  生理的覚醒の役割>>


神秘的と思い込む男と女  ミロのビーナスやモナリザは永遠の美を具現化していまそのミロのビーナスのような人、モナリザのような人に出会ったとしたら、どうでしょう。(女性ならギリシャの彫刻のような人を想像してください)その時こそ、胸がふるえ、顔がほてり、興奮を覚えると思います。それが、一目ぼれ現象です。そうなると周囲のことなど考えず、ただ、その人に夢中になってしまいます。さて、このような情熱的恋愛に水をさすようですが、このような場合、相手の人が神秘的にみえたり、哲学的に 男女の情熱的恋愛とイメージ性>>


嫌いといわれると好きになる?  好かれると好きになる、嫌われると嫌いになる、対人好悪は、このような相互性(互恵性)が基本です、また好意的関係をもとうとするときの正攻法といえるでしょう。しかし、世の中には、好かれると嫌いになる、嫌われると好きになる、といった変わった人もいます。このような人は天邪鬼(あまのじゃく)と呼ばれ、ヘソまがりとか変人とか、後ろ指を指されています。しかし、元々このような人は変人ですから、他の人からそうやって後ろ指を指されても、一向にひるむことなく、  心理的リアクタンス>>


不快なことは誰かと一緒にやろう  実験は「作業効率に及ぼす妨害刺激の影響についての実験」として行なわれました。 被験者二人で向かい合い、ランプ点灯に合わせて手元のボタンを押す作業をします。その作業中に妨害刺激として、電気ショックを30数回受けることになります。大変な実験です。このとき、向かい合って一緒に作業している二人ともが電気ショックを受ける場合と、二人のうち一人だけが電気ショックを受ける場合とを設定しました。また、二人とも電気ショックを受けない場合も設定し  不快体験の共有>>


1、情緒の主観的体験 その情緒を感じたときの自分自身の感情、つまり自分がさびしいと思ったり、楽しいと思ったりする実感です。怒り、恐怖心、誇り、恥ずかしさなどを自分が感じることです。当然のことですが、この感情が情緒の中心的要素です。対人好悪でいうと、相手の人に好意を感じたり、愛情を感じたり、あるいはまた嫌悪感や憎悪を感じること、それを意識することです。 2、情緒の生理的反応 怒るとき、烈火のごとく怒るとかカッカとなるといいます。これは脈拍が上がったり、顔が充血   喜怒哀楽の情緒の3要素>>


スマイルが人を幸せにする  人は嬉しいときは顔がほろこびます。嫌なときはしかめっ面になります。このように私達は通常、私達の感じた情緒に応じて顔の表情が変化します。しかし、心理学の研究によると、逆もあるのです。嬉しいから顔がほころびるのではなく、顔をほころばすと嬉しくなる、つまり、顔の表情の変化が一定の情緒を感じさせる、というのです。このことを証明するため、顔の筋肉を自由に動かすことのできる熟練した俳優を被験者として、二つの実験が行なわれました。    顔面表情と感情の関係>>